船員の私がパワハラを告白するまで。決断の勇気を振り絞った転職の日まで。【3】

目次

 

船という密室で始まる「食ハラ」 

前回の続きで今日は

先輩の楽しみがエスカレートし

ついに「食ハラ」

が始まった事について書いていこうと思います。

 

「食ハラ」とは、

食事ハラスメントの略で若い後輩などに

食事に行ったら勝手に大盛りにしたり

飲み会の残飯を食わせたり

本人は望んでいないのに無理に食べさせる

ハラスメントの事らしいのですが

 

これを食ハラと言うのでしたら

私の場合。

ウルトラマンデースーパー食ハラ」

でした。

 

船乗りはほぼ24時間上司と一緒

と言うのも、私は船の仕事をしているので

最低3カ月は上司と24時間一緒にいます。

と言う事はもちろん3カ月毎日

朝昼晩の3食を一緒に食べる事になります。

 

今日のお話は

この毎日の食事で、私の上司

通称ガラ悪先輩が

暴走を始めた事について

お話をしたいと思います。

 

食ハラが始まるまで

今まで少しずつこの先輩が暴走してきたわけですが

私がこの会社を辞める1番のきっかけなったのが

この食ハラです。

 

乗船から、だいた3週間くらい経った頃でした

ガラ悪先輩の悪ノリは

少しずつエスカレートしていき

過激さを増していきました。

しかし、私も坊主にされ、眉毛も剃られ

部屋もぐちゃぐちゃに散らかされ

少し飽きてきた先輩は

 

私が唯一楽しみにしていた

食事に悪ノリするようになりました。

はじめは

俺のうどんも食っていーよ。

だったのですが

それにラーメンが追加され

どんぶりがデカくなり

毎食一本牛乳を飲まされるようになりました。

 

流石に食えないときは

「自分これ以上無理です

腹に入りません」

と断りましたが、そんな事聞いてくれず

しぶしぶ食べ続けました。

 

そんなある日

その日の作業が終わり

1番下っ端の自分が

明日の作業の準備をしようとしていると

いつのまにか夕飯の時間になり

食堂によばれました。

食べ終わってから続きをやろう

と思ってそのままにし、シャワーをあびて

食堂にいくとその日の夕飯は唐揚げでした。

しかしすぐに異変に気付きました。

 

みんなのお皿には唐揚げが

6〜7個しか乗っていないのに

私の大皿には普通の唐揚げと

冷凍食品の様な唐揚げが

合計で30個程のっていたのです。

 

「唐揚げすきだろ?お前のために

たくさんつくってもらったからなっ」ニコっ

 

 

弾けんばかりの笑顔と、

どこか無邪気を感じさせようとしている

笑っている目の奥には、

だれも気付くことのない

卑怯で性悪な邪気を感じていたのは、

おそらく私だけでした。

 

周りも少し笑っていたので

空気を壊さないためにも

「ありがとうございます」

と引きつった笑顔でつぶやきました。

 

この後結局この唐揚げを私は完食するのですが

その後のこの先輩の行動があまりにも卑劣すぎるので

ぜひ次回もご覧ください。

 

今日も最後まで読んでいただき

ありがとうございました。